箱根ジオミュージアムで箱根の地形の形成過程を知る
箱根で一番の人気観光スポットと言えば大涌谷だ。現在もいたるところから噴気が上がっている現役の活火山の火口だ。
訪れた人はその雄大な景観を楽しみながら現在も続く地球の営みを感じることができるスポットだ。
ここでしか販売されていない黒たまごも人気。黒たまごは一ついただくと7年長生きできるそうだ。
しかし、観光でお越しになるほとんどの方が、展望台から谷の底を眺め、黒たまごを召し上がって、黒たまごのオブジェの前で記念撮影、晴れていれば富士山の風景をカメラに収めてお帰りになってしまう。
冬の寒い日は10分ほどで退散してしまう海外からのお客様もいらっしゃる。本誌編集長は日頃から残念に感じていた。そこで、今号では大涌谷をさらに楽しめる施設として大涌谷園地内にある「箱根ジオミュージアム」を紹介する。実は本紙編集長も調べ物などで度々お世話になっている施設だ。
この施設は黒たまごやお土産を扱っているショップ、カフェがある「黒たまご館」一階にある。
入口は黒たまご館に向かって右側のスロープを下ったところだ。もちろん、黒たまご館の館内から階段で一階に下ることもできる。
2003年に老朽化のために閉館した「箱根町立大涌谷自然科学館」の後継の施設として2014年に開館。箱根町観光課が運営しており、箱根ジオパークの拠点施設としても位置付けられている施設だ。
箱根ジオミュージアム内では箱根の地形の形成過程や地層・地質、蒸気井温泉の仕組みなどが画像や模型などで詳しく解説されている。特にお薦めなのは箱根の地形の形成過程。
箱根の外輪山や大涌谷のある中央火口丘がどのようなプロセスを経て形成されたのか、芦ノ湖がいつ今の形になったのかが写真と解説で丁寧に説明されている。
また、大涌谷の源泉として供給されている蒸気井温泉の仕組みも模型やジオラマで紹介されているのでご覧いただきたいところだ。
ここで、箱根の地形の形成過程や蒸気井温泉の知識を得た後で大涌谷の景色を眺めれば、きっとさらに充実した箱根観光になるだろう。
英語表記もあるので、海外からのお客様にもお薦めだ。年中無休で開館時間は9時00分~16時00分。入場料は一人100円。
※上記内容は、本紙2025冬号第一版に掲載した記事に加筆修正を加えたものです
