カフェドモトナミ

オルゴールが楽しめるカフェ
カフェドモトナミ

 箱根を代表するホテルとして有名な宮ノ下の富士屋ホテル前に茶色の独特なフォルムの建物がある。100年程前に富士屋ホテルのバス待合所として建設された建物だ。終戦後の一時期はダンスホールとして利用されたこともあるらしい。
 その歴史的な建物を現在のオーナーが手を加えてカフェドモトナミをオープンしたのは2002年3月3日。すでに21年の月日が流れている。
 このカフェ2階に1890年頃にドイツのシンフォニオン社が製作したディスクオルゴールが鎮座している。このオルゴールはミュージックボックスとして使われていたもので、右側面にはコインの投入口があり、ドイツ語で「10ペニー硬貨を挿入する以外の方法でマシンを演奏しようとすると、起訴されます。」とドイツ人らしい堅苦しい表現でコイン投入の説明が書かれているのが面白い。

 ディスクは30枚ほど保管されていて、スタッフの方にお願いすると演奏を楽しむこともできる。窓から富士屋ホテルの姿を眺めながらオルゴールの音色に耳を傾けると贅沢な時間を過ごせそうだ。
 店内では珈琲、紅茶、ジュースなどのドリンクの他、小豆を使った各種スイーツをいただくことが出来る。  
 小豆はオーナーのこだわり。フルーツやアイスクリームともよく合う。右の写真は「ぷかぷかの月」。小豆、白玉、ジェラート、抹茶アイスクリーム、フルーツに豆乳とミルクをかけていただく冷やし汁粉のようなスイーツで本紙お薦めの逸品。バンズにボロニアンソーセージ、レタス、トマトを挟んだサンドイッチや地鶏のチキンカレーもあるので、ランチタイムも楽しめそうだ。

※上記内容は本紙2023春号第一版・第二版に掲載した記事に加筆修正を加えたものです。