ラーメン蔵一

ラーメン蔵一

 福島県の喜多方ラーメンの味を堪能できるお店が仙石原にある。本紙編集長もよく立ち寄る「蔵一」。
 「なぜ箱根で喜多方ラーメンの味?」が謎だったが、今回、その謎を解き明かすべく取材させていただいた。
 応じてくださったのは二代目店主 勝俣仁絵氏。創業者の奥様のご姉妹が「まこと食堂」、「あべ食堂」に嫁ぎ、その関係で創業者ご夫婦も喜多方から麺などを仕入れ、1961年、箱根で店を始めた。喜多方ラーメンを代表する「まこと食堂」と「あべ食堂」とは文字通り姉妹店だったのだ。にぼし、鶏ガラ、豚ガラ、背油を使った醤油スープに仙石原の水を合わせた独自の味を確立。ランチセットのソースかつ丼も喜多方で人気のメニュー。建物外観は喜多方の蔵をイメージしたもので、内装の石張りは石工だった創業者が丹念に石板を切り抜き組み合わせたものらしい。残念ながら「あべ食堂」、「まこと食堂」はこの数年で相次いで閉店したため、姉妹店では最後のお店となった。これからもラーメン好きのために頑張って欲しいお店だ。

※上記内容は本紙2024秋号第一版に掲載した記事に加筆修正を加えたものです。