箱根の紅葉を楽しむ
秋の箱根と言えば紅葉だろう。タクシーに乗務している私たちも毎年11月になると今年の紅葉の色づきが気になる。
箱根は箱根湯本駅周辺が標高100メートル程度だが、1号線の最高点は874メートルと標高差があり、エリアによって色づく時期が異なる。
人気があるのは公園上駅にある箱根美術館の庭園。紅葉の赤と苔の緑色のコントラスタが美しい。
毎年見頃は11月上旬から中旬だ。敷地はかなり広いので、見ていて飽きない。
小涌谷の箱根小涌園 三河屋旅館の紅葉は緑の木々と紅葉をバックに歴史のある日本旅館の佇まいが素晴らしい。11時~14時の間は本館右側のラウンジを利用することができる。コーヒーとケーキのセット、抹茶と和菓子のセットがいずれも770円ととてもリーズナブルな値段。晴れていればラウンジから外輪山の景色が眺められるだろう。
穴場は元箱根にある御殿公園。1号線の脇にある石段を上ると公園がある。訪れる人も少ないので、静かに紅葉を楽しめるポイント。
最も遅く色づくのは塔ノ沢にある函嶺洞門周辺だ。駐車場があるので、平日に空いていれば車を停めて景色を楽しむことができる。
※上記内容は本紙2022秋号第二版に掲載した記事に加筆修正を加えたものです。
箱根美術館
毎年11月になると箱根は紅葉の季節を迎える。箱根は標高差があるため、エリア毎に紅葉が色づくタイミングが微妙に異なるのが特徴だ。
今回は国の名勝の指定を受けている箱根美術館「神仙郷」の紅葉を紹介する。
「神仙郷」は箱根美術館の創立者である岡田茂吉が戦中戦後の混乱期に造営した庭園で、苔が美しいことでも知られている。標高620メートルに位置しているこの庭園の紅葉は例年11月の上旬が見頃だ。
地面に敷き詰められた苔と鮮やかな赤色に染まる紅葉のコントラストが美しい。
庭園に建つ歴史的な建物や背後に広がる外輪山の景観も素晴らしい。訪れた誰もがその美しさに目を奪われるだろう。所々にアクセントのように紫色の花を咲かせているのはリンドウだ。
箱根美術館の休館日は毎週木曜日と年末年始。開館時間は4月~11月の間は9時30分~16時00分、入館料は一般1,300円だ。美術館本館では縄文時代の土器や埴輪、鎌倉・室町・江戸時代に製作された焼き物などを楽しむこともできる。是非立寄って欲しい。
庭園の状況はホームページで公開されているので、参考にして欲しい。
※上記内容は本紙2023秋号第二版に掲載した記事に加筆修正を加えたものです。